昨夜は伊東篤宏Live Event、ありがとうございました。



photo by Takako Takahashi

 

只今開催中の伊東篤宏さん新作展示の一環として、昨夜、ライブイベントを開催いたしました。

当スペースでの音楽イベントが初めてということもあり、色んな意味でドキドキでした。

結果は多数のお客様にご来場頂き、また全ての演奏も大成功でした。

 

伊東篤宏さんのソロは観るたびに音、ビートのバリエーションが増えていて、時にDJMIXのようにがらりと違うビートに移行したりと、熟練の技を感じます。常に変化し続ける姿に惚れ惚れします。数年前はただただ憧れの存在でしかなかった伊東さんに、このような関係性でご一緒いただけることを本当に嬉しく思います。

 

ラヂオEnsemblesアイーダさんを観るのは二度目。まず女性ラジオ奏者ということでかなりポイントが高くなるのですが、笑、その端正な容姿からは想像出来ない激シブなアプローチに驚きます。基本は伊東さんプロデュースの自作スイッチングシステムでのラジオのオン/オフ操作ですが、偶然受信したポップスをツギハギだらけのテクノイズとして再構成したり、オンオフするたびにリセットされて鳴り出す発信の音が電子音サンプリングミュージックのようでもあり、シンプルながら一筋縄で解釈出来ない演奏でした。

 

最後はこのお二人と特別ゲストにダンサーYanghee Leeさんを交えてのコラボレーション。

Yanghee Leeさんはただいまアジアンカルチュラルカウンシルさんの助成で日本のダンスの研究の為、三か月間滞在中の方。

当スペースでの西原尚さんの展示にお越しいただいたことがきっかけで実現いたしました。滞在中一度しかパフォーマンスの機会がないとのことでしたので、是非とも、とお願いいたしました。

韓国伝統舞踊からコンテンポラリー、他様々な様式を取り入れ研究、活動されている真摯な様がそのダンスに見えました。

アイーダさんは終始控えめに、かつ効果大の激シンプルなビート出しなどで支える役割。伊東さんは展示された作品を巧みに操り、時にオプトロンを演奏するのですが、ソロ演奏とはがらりと違うアプローチ。超高速で明滅する展示作品の蛍光灯の光の壁が左右入れ替わる様はまるで通過する電車の間に立っているかのような錯覚を覚えるもので、また、演奏とは離れた場所でタイマー制御されてランダムに動作する作品群の偶然性もその場その場でコラボレーションの時間軸の一部に取り込んでいて、そこに呼応したり、離脱するYanghee Leeさんの熟練の感の鋭さも相まって、非常に特異かつ見ごたえのあるコラボレーションが実現いたしました。

 

多数のお客様、関係者の方々、友人たちに支えられてとても素晴らしい一夜になりました。

ありがとうございました!!